2014年3月28日〜30日の3日間、熊本市で第8回フェアトレードタウン国際会議が開催された。同会議は、世界および日本におけるフェアトレードの動向とその行方を議論し、明らかにしようとするシンポジウムである。2007年の初開催以来、ほぼ毎年ヨーロッパで開催されてきたが、第8回目となる今回は、2011年6月にアジア初のフェアトレードタウンとなった熊本市で開催された。

世界のフェアトレード運動を牽引してきた二大組織、世界フェアトレード機構と国際フェアトレードラベル機構のトップをはじめ、フェアトレード運動のリーダーや研究者約20名が一堂に会する貴重な機会となった。写真は、フェアトレードタウン運動の創始者ブルース・クラウザー氏。くまもんのうちわを持って。
今回は、海外20カ国と地域、フェアトレード・フェアには3日間で2,000人、ファッションショーへは200人、会議には1日300人、計およそ600人(延べ)の参加者があった。3日間にかけて行われたこの会議について、2回に分けて紹介していくが、第1回目の本記事では、初日のプレイベントで紹介された各国のプレゼンテーション事例を紹介したい。
本会議は、アジアでの開催とあって先進国のフェアトレードタウン運動創始者や認証機関代表者だけでなく、生産者・生産国の参加が特徴になっており、ブータンやミャンマーなどのアジア諸国、タンザニア、内モンゴル自治区、ラオス、フィリピン、カンボジア、バングラディッシュ、マレーシア、ザンビア、エクアドルなどの国が、フェアトレード商品を販売したり、各国からの生産者プレゼンテーションも行った。そこで紹介された数々の事例から、フェアトレードの可能性とその課題について考えるきっかけとなった。
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