
「Mimi New York」デザイナー・Mimi Proberさん。彼女のスタジオにて。
そのコレクションは、ひと目見た瞬間に目を奪われる美しさで、時間や空間を超えて評価されるアートのよう。「MIMI NEW YORK」は、数世紀もの間歴史を受け継いできた、アンティークファブリックを使用していますが、彼女はそのアンティークファブリックを「古いアートの破片」だと呼びます。そこには、人の生活と歴史に対する深い敬意がありました。歴史は生きているーー歴史を手で未来へ受け渡そうとする「MIMI NEW YORK」のファッションに迫ります。
大切なストーリーとともに受け継ぎたいファッション
Q. あなたがファッションを志した理由は?
アンティークやデコラティブアートなど、歴史ある芸術作品にはもともと興味があって、ミュージアム関連の仕事に就きたいと真剣に考えたこともありました。でも、歴史は生きているんだってこと、ストーリーを引き継いでいくことの大切さを、ファッションを通じて他の人に伝えていきたいという気持ちが大きくなり、アンティークな素材でクチュールを作ろうと思いました。
アンティークファブリックは歴史の「破片」
Q. なぜ無駄がでないものづくりを意識し始めたのでしょう?
アンティークの生地は、「服」としては壊れてしまっています。しかし、その端切れにも美しさと歴史が変わらず残っていて、まさしく、歴史の破片だと思うんです。それを生かして服にしたいという思いがベースです。クチュールは通常、大量の生地を使ってどれだけ美しいものを作るのかということが重要になってきます。必然的にゴミの量も多くなってしまうのですが、私はどんなファブリックも、かけがえのない美しさを持つ宝物だと思っています。ほんの少しも「ごみ」にしたくないので、ファブリックの廃棄が出ないようなファッション作りを始めました。
The post アンティークファブリックは歴史の破片〜クチュールブランド「MIMI NEW YORK」 appeared first on ETHICAL FASHION JAPAN.